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街近くの森
カリンはボロボロの体を引きずって森を歩いていた
カリンの前にリオレウスが現れた
武器を抜いた
しかし手が痺れて武器を落としてしまった
リオレウスが突っ込んで来た
カリンは目を瞑った
その時だった
森の奥から綺麗な笛の音色が聴こえた
その瞬間にリオレウスの動きが止まって森の奥に消えて行った
カリンは武器をしまって森の奥に向かって歩いた
歩けば歩くほど森は深くなっていった
それと同時に笛の音色は近くなって行った
しばらく歩くと木の無い広い広場に出た
そこには小型の草食と肉食のモンスターが楽しそうに遊んでいた
広場の中心には岩
岩の周りに丸まって寝ているリオレウス
その上や周りで岩を囲むモンスター達
その上で横笛を吹く一人の少年
歳は17歳ほど
リオレウスの亜種の装備を身に纏った姿
少し真ん中を開けて前に流した髪
後ろは短いポニーテール
空のように蒼い髪
左目を隠した黒い眼帯
横笛から奏でられる音色はモンスターに安らぎを与えていた
カリンは自然と涙を流した
なぜか解らないがその涙は止まらなかった
少年が気づいて演奏を止めてカリンに近づいた
そして柔らかく微笑むと、カリンの手をひいて岩の近くに座らせて再び演奏を続けた
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