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――ガタン、ガタンガタン、ガタン
8両の車両を引っ張りながら蒸気機関車が線路の上を走っている。
その車両の1つに2人の少年が乗っていた。
1人は黒の短髪で赤いブレスレットを身につけており、現在眠っている。
「……zzz」
「おい、起きろ。もうすぐ着くぞ」
そんな少年を起こそうとしているもう1人の少年は肩まで伸びた蒼い髪に、縁なしの眼鏡をかけて、銀のリングを右手に2つ付けている。
眼鏡の少年は寝ている黒髪の少年を起こそうとするが、反応が全くない。
どうやって少年を夢の世界から引き戻すかを考えていると、
「旅のお供にお弁当、お茶はいかがですか~」
売り子の声が聞こえてきた。
すると、眼鏡の少年はニヤリと笑い、売り子にわかるように手を挙げる。
売り子は『はいはいただいま~』と言いながら手を挙げた少年の方へ向かっていった。
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