プロローグ

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進級間近の3月。 卒業式という一大イベントも終わり、憂鬱以外の何物でもない期末テストもようやく終わり、後は春休みを待つだけという一週間を、テストの結果に驚愕しながら緩く過ごしていた。 一年も通うと、当たり前になった通学路を、何のための一週間かを沈思黙考しながら歩いていた。 唯一の救いは、上り坂はかなり少なく、殆ど平坦な道であることだ。 朝から急な上り坂なんて勘弁していただきたい。 なにはともあれ、最後の高一を有意義に過ごしたいと思うのは、少なくとも、俺だけじゃないはずだろう。
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