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これから起こる惨劇に最初に気づいたのは、多分俺だ。
「おい。あれ何だ?」
車は真夜中の山道を走っている。たまたま窓の外を見ていた俺は、木々だけの変わらぬ風景の中に紅い光を見たんだ。
「何かあったのか?」
仲間達が窓の外を見てあたりを警戒する。車を運転しているジャックは無線で仲間に周囲の警戒を促し、スピードを緩める。
皆もしもの襲撃に対し、武器を取る。
俺も愛銃M21A1を手に取ったが、先ほど見た光に違和感を感じていた。
「……文字みたいな光が見え……」
俺の言葉は轟音と爆炎をまき散らした前方の車両によってかき消された。
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