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「さあ、巴。着替えていらっしゃい。仕事をしなくてはね」
樹は僕をそっと離して言った。
休憩室の時計は6時15分前。
「そうだね」
僕は休憩室を出て、着替えに行った。
僕の仕事は皿洗い。
それなのに、服装は大層なコックコート。
着替えて出てくると、樹はもう仕事をしていた。
優雅な仕草に、しゃきっと綺麗な姿勢。
何をしても格好いいものは格好いい。
格好いいんだけど…もうちょっとくっついていたかったな。
でも、うちに帰ったらいくらでも…。
そう思って頑張ることにした。
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