第1章

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とりあえず、クラスで仲の良い、一哉に頼んで、口裏を合わせてもらった。 一哉と出掛けると伝えたら樹は、 「行ってらっしゃい」 って微笑んだけど、その顔が少し寂しそうで…チクリと心が痛んだ。 まぁ、そう見えたのは僕の気のせいかもしれないんだけどさ。 とにかく僕は行かなきゃならない。 今日はバイトがあるから、あまり時間はない。 何となく、服を見に行ってみる。 樹が着たら格好いいんだろうなって服は沢山あるんだけど、何かなぁ…。 本人の好みもあるしね。 ふと、ダッフルコートが目に止まって、樹がコートを出してきた時のことを思い出した。
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