プロローグ

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双子である。 しかしその双子姉妹は双子であることを疑うくらいその容姿はまるで真逆であった。 レインと呼ばれた女は青空のような青い髪を長くのばし、サンと呼ばれた女は夕焼けのように赤い髪を短く切っていた。 さらに口調も違った。 サンはなんというか冷めている口調で、レインは乱暴な口調であった。 「お前たち二人にはある能力を持った一族……アウロンという一族を私の前に連れてこい。いけ」 「「はい。フリード様」」 主の命にうなずきそのまま闇へと消える二人。 その気配が遠ざかるのを確認し『ふぅ』と一息つき立ちあがり部屋を後にし、廊下を出てさらに闇の奥へと進んでいく。 男は奈落にまで続くような長い階段を下り漆黒の扉を開け中へと滑りこむ。
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