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『君達はイブなのに何でこんなことしてるの?』
白髪混じりの50代後半位のお客さんが言う。今まで会った人とはちょっと違うタイプのお客さん。
低いトーンでゆっくりあたしたちを諭すように聞く。
『お金がないからで~す♪』
アヤはバカっぽいフリして言う。
あたしたちはお客さんを見て、キャラを変える。その人好みであろうキャラに。
『こんな日に優しそうなオジ様に会えてよかったぁ♪』
あたしも続ける。
『そうか…お金か。いくら欲しいんだい?』
あたしたちのコトバに全く動じず、その人は淡々と聞いてくる。
優しい声で。
『くれるだけ下さぁい』
『あたしも~』
『ハハハ。そうか。じゃあ20でどうかな??』
あたしとアヤは一瞬固まった。
20?!
こんな小娘に20も出すなんてバカにも程がある。相当なロリコンか相当な気違いか…
どっちにしろ確実に何かありそうだった。
神様…まだ死にたくありません…
あたしは本気で思った。
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