序章

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「そうよアキ。私だって瑞希に負けないんだから」 「アキくん。あなたも男の子だから仕方がないですけど」 「「「いい加減薄情しないとさらに石を乗せるわよ」」」 彼女達の殺意のこもった笑顔が怖い 「三人とも……だから……」 「言い訳無用!!」 「ぐぇっ」 ドスッと僕の膝の上に美波がまた重たい石を置いてくる もはや何を言っても聞く耳持たない 「だって仕方がないじゃん!!そこに秀吉がいるんだもん!!!」 ドスッドスッドスッ さらに石が積み重なっていく 「………だからワシは男じゃと」 秀吉が何か言ったようだけど今はそれどこらじゃない このままじゃ僕の足は紙切れのように…… なんとか切り抜ける方法は…… 「そんなの簡単じゃないか」 君は僕の中の悪魔! 「自分をどう想われてるのか考えれば簡単じゃないか」 そんな…難しすぎるよ。 姉さんは僕をお婿に行けないような体にする気だし 美波は好きな人がチンパンジーで 姫路さんは可愛いなぁ…僕のオアシス 「はぁ…バカすぎですね。」 なんだとぅ!僕の中の天使のくせにバカにするな! というか二度と出てくるなとあれほど言ったろ! 「自分がどう想われてるのか考えれば、この場を切り抜ける選択肢が見つかるだろ」 1.素直に謝る 2.秀吉のせいにする 3.彼女達になすりつける 素直に謝るだと…… ダメだ。聞く耳持たないから効果無い。むしろ悪化する 秀吉のせいにするだと… そうだ!秀吉のせいなんだよな!勝手に僕の布団に入ってくるから! よし。秀吉のせいに…… いや、まてよ。姉さんはあの性格だから逆効果か……… じゃぁ彼女達になすりつける……はもってのほかだし ああなったのは、秀吉なんだから仕方がないのに…… ん?まてよ…… 確か秀吉は美少女だけど、戸籍上は男 それに姉さんは一緒に暮らす時に何て言ってた? なんだ…簡単じゃないか こんな所にこのピンチを切り抜ける選択肢があるなんて 「解ったよ。全て薄情するよ………」 「そうですか。なら聞きましょう。ですが、答え次第じゃ解ってますね?」 姉さんの返答に頷く 「では島田さんも姫路さんも一体手を止めてください」 さぁ三人に向かって言ってやろうではないか! これが4つ目の選択肢だ!
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