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「……いけませんね。人の部屋に勝手に入って頂いては」
耳元にくすぐったいくらいに唇を近付け囁かれた甘い声に、彼女はやっと誰だかを認識し、口元を覆う手を無理矢理引き剥がせばその人物か確かめるために振り返った。
「相変わらず貴女は……せっかちですね」
くつり、と笑いを零しながら告げる彼に彼女はむっ、としたように目付きを鋭くさせた。
「アンタがのんびりすぎるんでしょう!?ウチはしっかり仕事を…」
「だからといって、人の我儘を簡単に受け入れてはいけませんよ……。またサラでしょう?」
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