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「あああっ!じゅ授業ぉ!」
「うわ、ヤバ!教室戻ろう!」
二人して、アタフタと走り出す。
……コレって……
俺……好きでいて、イイのか?
……イイんだな?
ヨッシャアア!
心ん中で、自分で自分にハイタッチ。
振り向くと、赤い顔して必死に走ってる、片思いの相手。
「風亜、遅い!」
思い切って、下の名前を呼び捨てにして
ふっくら温かい手をつかむ。
「たっ、田中くんっ……
手、手、手ぇええっっ!」
ますます真っ赤。
可愛すぎ!
「俺、有樹だからっ!有樹!」
腹の底から、叫んでた。
「ユ、ウキ……くん?」
「こっから始めるなら、イイんだろっ!」
まずは、名前だ!
「うん、ありがと!」
ふんわり笑って、俺の手を握り返してくれる。
ヨシッッ!
俺って、長距離ランナーなんだよね。
後半の伸び、見てろよな!
俺、まだまだ……
諦めないからな!
ココが、俺のスタートラインだ。
初告白編♪おしまい
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