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「男子も、大変だねぇ……」
からかわれて、仕方がなく
当たり障りの無さそうなあたしに、告白ゲーム
……って、ところだろう。
華絵なら、複数彼氏に撲殺されるし
奈緒なら、直接口撃だ。
「相田、重くないよ……大変じゃない」
見当違いのコメントも、初々しい。
（ちょっと、残念！）
必死で好きな男子もいないし、命がけでやりたいことも、特にない。
適当に学校に来て、友だちとおしゃべりして、コンビニ新作お菓子をチェックして、漫画読んで。
楽しくて、毎日同じ、普通の日常。
テレビ見て、音楽聞きながら携帯電話いじって、ちょっと勉強して。
（華絵みたく……恋、されてみたかったかな？）
無造作にゆるくセットされた頭を、斜め上から見下ろす。
気が楽になると
自転車のスピードに乗った春風も、サラッと心地よい。
（別に、田中くんじゃなくても、いいけどね！）
負け惜しみを、心の中でつぶやきつつ、上の空。
「……ぃだ！おい！相田！」
（あ、ごめん……
田中くんの存在、忘れてたし）
「はいはい、なぁに？」
「あのさ……相田のウチ、どこだよ？」
（……！……
へっ？ここ、どこっ？！）
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