リア充なんて糞食らえ

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そう思い、小さく舌打ちをした時だった。 舌打ちとほぼ同時に後からボン、と小さな爆発音が聞こえた。 わりと近くで。 恐る恐る振り向いてみると、今までカップルがいたであろう場所が赤く染まり肉片その他諸々が飛び散っていた。 ぽかんと事態を飲み込めないでいると、ゴミを出しにきたらしいおばさんが悲鳴をあげた。 その悲鳴に我に返り、へなへなと力が抜けていく。 腰が抜けてしまった。 悲鳴を聞き付けて野次馬が駆けつけてくる。 元カップルのいた場所付近には確かに人間がいたということがわかる痕跡が残っていた。 吐き気を催し慌てて道の隅へ行く。 涙を浮かべ、胃の中の物を戻しているとパトカーのサイレンが近付いてきた。
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