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この物語はカルデア国の
城下町のとある民家の
他愛のない会話から、
始まる。
「母さん、早く!」
少年の名はクレス・アルヴァーン。
今年からカルデア騎士団
養成所に通う事になった
少年である。
幼くして父親を亡くし、
母親と二人で暮らしている。
元・騎士団長である亡き
父の意思を継ぎ、入団を
目指していた。
「はいはい。クレス、
父さんのリングは持って
いるよね?」
クレス
「勿論。じゃあ、行ってきます!」
クレスは父の形見である
リングを人差し指にはめて勢いよく家を飛び出し
て、養成所まで走って行った。
「(あなた、あの子は
立派に育っています)」
クレスの母は、散らかった玄関を片付けていた。
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