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どのくらいの時間このままでいたのだろう。
俺達は何も言わず、全く動かず、抱き合ったままでいた。
すると悟空が独り言のように言った。
「俺…三蔵の匂い、好きなんだよね。煙草の煙は好きじゃないけど…
三蔵からする煙草の匂いは、好き。優しい匂いがするんだ」
「三蔵、貴方まだそんなに吸ってるんですか」
翌朝、ジープに乗り込んだ4人。八戒が運転しながら、横にいる最高僧に声をかける。
「仲直りしたんだろ? なんでヘビースモーカーになっちゃってんの」
悟浄が後部座席から話に割って入る。
三蔵は、前方を見つめながら空に言い放った。
「今日は気分がいいからな」
おわり。
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