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6月21日
8時23分
少年、高崎 圭介(タカサキ ケイスケ)はトーストを食べながらニュースを見ていた。
「昨日、西京都桜町(サクラマチ)にある大型ショッピングモールが突如崩壊しました。原因は緩んだ地盤とされ、死者は奇跡的にいないようです」
ニュースキャスターはそう記事を読み上げている。
(事故ね)
彼は苦笑しながら、部屋を見渡した。
今、彼が座っている木製の椅子、それとセットの木製のテーブル、その上にはトーストと牛乳が入ったコップがあり、テーブルから2メートルほど離れた所に40インチ程のデジタルテレビ、隣には学者が読むような良く分からない難解な本が鎮座している本棚。
これらの物がこの部屋にあった。
ちなみに、彼が今いるのは自身の部屋ではない。
彼自身なんでこんな所にいるのか分かってないのだ。
何故彼が見ず知らずの家にいて、呑気にトーストを食べているかというと、朝目を覚ましたら彼と同世代程の少女が彼の隣に置かれた椅子に座っており、彼女が
『私の名前はライカね。ここは、私の家で、君は私が助けたの。ああ、それで私今からアニメ見るからこのトースト食べてて』
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