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小さい頃からポケモンマスターになるのが夢だった
自らを主張するのが得意な方ではなかったので、グリーンにしか言ったことはなかったけど、本気でなりたいと思っていた。
11才になって博士に初めて自分のポケモンをもらって旅に出た。
最初、周りで起こる全てが新鮮だった。
バトルすることが楽しくて、勝つことが嬉しくて仕方がなかった。
そして8個のバッチを集め四天王に挑んだ。
苦戦しながらも勝利し、最後のチャンピオン戦。
相手は幼いころからのライバル、グリーンだった。
長い激闘の末、俺は彼を倒し新しいチャンピオンとなった。
でも
その瞬間、全てが一気に冷めてしまった。
彼がチャンピオンとして俺と戦った時、とてもイキイキしていた。
けれども俺はそんな気分になれなかった。
むしろこの長い旅を終わらせてしまったことを後悔する気持ちさえあった。
あんなに待ち望んでいた夢なのに、それが叶った途端に全てが消えてしまったんだ。
まるで、浮かんですぐに割れてしまうシャボン玉みたいに。
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