ラッキーでしょうか、護衛隊長

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そんなこんなで再び歩き始めた俺ですが本日三回目の曲がり角を曲がる時……ついに誰かとぶつかってしまったんです。 「だ、大丈夫ですか?」 もう内心はニヤニヤ。ついに……19年間待ちわびた理想の美少女との出会い方が今…… 「あ、はい。大丈夫ですよ」 転んでいたのはタキシード姿のおじさんでした。 世の中そんなに甘くない。 「あっ、もしや貴方ウルムナフ・ハートバレインさんじゃないですか?」 そして何故だかおじさんは俺のことを知ってるっぽいです。 「へっ?そうですけど」 「今から国家機関採用試験の第193会場へとあなたを案内させていただきます」 そう言って突然俺に対して何かステッキのような物を振りかざすおじさん。 「ちょ、何?これって魔道具じゃ……うわ~」 ~数分後~ 何故かだだっ広い教室みたいな空間で席へと座っているのは間違いなく俺でした。 ああ、こりゃあのおじ様に試験会場へ連れて来られましたね。まあ魔道具なら一瞬ですもんね。 めんどくさいこと山の如しです。 「……………………」 ちなみに周りにはやたらメガネを着用しているお坊ちゃまのような方々がいっぱいいました。 この方達は皆「友達は教科書です」とか平気で言いそうな感じの雰囲気持っています。 「ね、ねぇ……ちょっといいでしょうか?失礼ですけど君って友達とかっていますか?」 ちょっと気になった俺はちょうど隣に座っていたメガネ君に質問してみることにしました。 「はい、いますよ。僕の友はこの教科書です。特に公式のまとめられ方が美しくて……ベラベラ……」 「……ゆかいな仲間ですね……ぽぽぽぽーん」 お願いだから誰か俺を帰してください。 というかこんなような方々しかこの試験受けてないんじゃないですか?なおさら受かる訳がない……。 「それでは試験を開始いたします」 もうすでに戦意喪失している俺の耳に監視員みたいな人の声が届きます。 そんなこんなでいよいよ俺の国家機関採用試験が始まったのでした。
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