ラッキーでしょうか、護衛隊長

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「ウル~、起きなさーい!あんた今日試験でしょ~」 基本的に朝は遅い。その理由として昨晩深夜まで大切な活動をしていたことがあげられる。……まあ、ただ漫画読んでただけなんですけど。 それにしてもまったく今日は日曜日だというのに騒々しい。 「うん……ねるねるねーるね……」 若干寝ぼけて意味不明なことを言ってしまう俺は布団を深く被った。 「ったく、今日試験あるって言ってんでしょうが、この馬鹿息子!」 「グヘェッ!!」 とりあえず肘打ちが俺の大切な部分にダイレクトアタック。この母親はここで我が家の血を絶やす気であるらしい。 「ってぇ~!……ちょっと無理なんですけど。朝からこれはマジ無理なんですけど……」 腰を叩きながらひたすら小声でブツブツと「マジ無理なんですけど……」と呟き続けてしまった。 ~5分後~ ようやく痛みがひいてきたところで……。 「っておい!朝っぱらから息子の息子に肘打ち食らわす親がどこにいんですか!」 「息子って、まあ……。母さん朝からそんな下ネタ言われても困るわ。それに朝だから固くなってて肘打ちしても大丈夫だと思ったのよ~」 何故か顔を赤らめる母親(40)。 「下ネタ言ってんのはあんたでしょ!固くなるなんてそういうのは言っちゃだめ!」 「やだぁ~、また下ネタ?」 「今のどこに下ネタがあんすか!」 今の会話からも分かりますよね。残念ながらうちの母親は異常なんです。ちなみに父親はもっと異常です。異常すぎてたまに泣けてきます。 「それよりウル。今日は試験だから早く支度しなさい」 「何?試験って意味わかんねぇんですけど!」 「あら?言ってなかったかしら。今日は国家機関の採用試験でしょ」
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