ラッキーでしょうか、護衛隊長

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「そうそう……今日は国家機関の試験……って何それ!聞いてない!」 「うん。お父さんと勝手に応募しちゃった(ハート)うふっ!」 にゃんにゃんポーズを振る舞う母親(40) 「ハートはやめなさい。さすがに年齢を考えて自重してなさい。消えなさい」 冷ややかな視線を母親へと向けるとともに俺は少し冷静に考えてみることにしたんです。 まず国家機関の試験について俺が説明したいと思います。 まず試験には一次審査(書類審査)があって次に二次審査(筆記審査)があるんです。 倍率は一次審査を含めると80倍にもなるんだとかどうだとか。 しかも試験を受ける人達は超有名大学を卒業したような秀才ばかりだとか。 つまり国家機関試験はそんな狭い狭い門なんです。 まあ受かりゃあエリート中のエリート。一生安泰の道が手に入るってことです。 「おい、母親。試験を受けに行くというのは俺は一次審査が通ったってことなんすか?」 「うん、受かったんだよ。このままの調子で二次も合格だね」 「そうだね、プロテインだねって出来るか!俺何も勉強してないよ!」 「でもウルって頭良いじゃない?学校も常に一番だったし」 「そりゃ、ここがど田舎で全校生徒十数人しかいない学校だったからでしょうが!」 そう、ここはレビーサって田舎町なんす。名前からして田舎っぽいです。 ロッドファリスの中でも最も寂れてるとかなんとか……。 「でも~、ウルって昔から運が良かったじゃない?だから今回も運良く合格出来るかも」 「運は良くない。まずあんたが母親って時点でけっこうなアンラッキーだよ!」 「あら、そこはラッキーの間違いでしょ。それに私の息子って以外にもウルって小さい時からいろいろラッキーなことあったでしょ?」 息子の言葉はスルーですかい、母親よ。
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