果て

1/1
前へ
/5ページ
次へ

 果て

この道を どこまでも何処までも そっちの道まで路まで未知まで この空と天と穹と 海と倦みと膿と 山と耶魔と岾と 全てに続くそれを進んだら そう 何も無いものは無いと思った ところがそこは満たされすぎて 何もなかった 何も知らなかった 何も残らないと思った それを掬いあげてくれた その小さな闇は 救いに来たのでなく 巣くいに来ただけだった それでも掬われた僕は 救われないこの状況に 救いを感じた気がして そっと静かに目を伏せた
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加