第一章

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勇が学んでいる流派疾風天剣流は居合いを中心とし、剣速を重視している。力で相手を押していったり、防いだりはせず相手の攻撃は避けて、カウンターを繰り出す。それがこの流派の戦い方。先の「旋風斬」もそんなカウンター技の一つだ 祖父「剣速はある程度は完成してきている。尤も最高の剣速で振るうと太刀筋が荒くなる部分は多い、明日からは太刀筋の洗練を中心に旋風斬の会得のための修練を進めていく。よいな?」 勇「はいっ!」 勇が返事を返すと、祖父は「うむ」と頷いてから、道場の出入り口へと足を運ぶ。やがて出入り口の前で足を止めると、勇の方を振り返り 祖父「では、わしは夕食の支度に入る。済まぬが勇はその間に蔵の掃除を頼めるか?」 勇「判りました」 その後、祖父は道場から出て行き、勇も少し何かを考えた後そのまま道場を後にした ・ ・ ・ 勇「う~・・さむっ!やっぱめんどくさがらず着替えてからくりゃよかったな・・・」 それから数十分ほど経過し此処は道場の蔵の中、勇は道場で掃除に行く前に着替えるかどうか考え結局、袴姿のまま掃除に行く事にした。が、冬の寒さに暖房の無い蔵の中、薄い袴一枚では寒いのは当然の事。勇は着替えずに来た事を激しく後悔しながらもさっさと終わらせて戻るため、手を動かし続けた
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