第弐章:新なる門出

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西暦2017年 日本は周辺国の批判を受けつつも国土を侵略される事はなく、憲法改正から5年が経っていた。 国防軍の戦力は今だ充実してはいないが、国防軍のみで国土を防衛する事はできるまでに拡大した。 国内でも今だに批判はあるものの、軍備拡大により国内産業が活性化、景気が回復に向かっているのもまた事実である。 04月18日 07:50 那覇空港 日本トランスオーシャン航空(JTA)福岡空港行き3601便 「NAHA delivery,JAY-OCEAN(ジェイオーシャン) 3601,spot 10.request clearance to FUKUOKA airport.Flight level 270.Information Q(ケベック)」 『那覇デリバリー、スポット10に駐機している日本トランスオーシャン航空3601便は、福岡空港への出発許可を願います。巡航高度は27000ftを希望します。ATIS航空情報ケベックを取得しています』 「JAY-OCEAN 3601,cleared to FUKUOKA airport,vir YURIX(ユリックス) 7 RNAV(アールナブ) deperture,Y62,flight planned route.Maintain flight level 270,squawk 1526.Lead back」 「日本トランスオーシャン航空3601便、福岡空港への出発を許可、YURIX7RNAVディパーチャーを経由し、ヤンキー62以降はフライトプラン通りです。巡航高度は27000ftを維持し、トランスポンダーは1526にセットしてください。復唱願います」 福岡行き3601便と那覇管制塔の間では出発の承認、ルートの確認が行われている。 機体はボーイングB-737-400。日本トランスオーシャン航空で数多く使用されている比較的小型の双発ジェット旅客機だ。 08:05の出発に向け、機内外で準備が行われている。 コパイ(コ・パイロット:副操縦士)の復唱が終わり、再び管制塔から指示が出される。 「JAY-OCEAN 3601,lead back is collect.Advice when lady for push-back,contact ground 121.8(ワントゥーワンデジマルエイト)」 『日本トランスオーシャン航空3601便、復唱は正しいです。プッシュバックに備え、グラウンド管制と121.8MHzで交信してください』 出発時刻になり、ボーディングブリッジが機体から離れて行く。 機長はコパイにプッシュバック要請の指示を出した。
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