いざ、東へ

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ユニコーンのイメージと言えば白馬に一角が生えたようなものが挙がる。だが、様々な集落から情報を集めてみると、そんな幻想は消え去った。 『ユニコーンとは子供の姿をしているんだ。奴は自慢の鋭い爪で相手の喉を掻き切る。殺した奴はその場でくっちまうそうだ』 子供の姿して酷いことしやがる。所詮は魔族ってことか。 ここで一つ分からないことがあった。今までにも様々な魔族の情報は貰ってきたが、攻撃の手段まで情報が知られていたのはこの魔族が初めてだった。 考えてもピントくる答えは出てこなかったので、実際に聞いてみることにした。返ってきた答えに、改めてユニコーンの酷さを思い知った。 『ユニコーンは一週間に一度、町に出てきて公開処刑をするんだ。その日の気分で処刑する人数や人間を決めるのさ』 公開処刑・・・。なんでも、その処刑を見に来なかった奴も殺してしまうらしい。見に来た奴がどうして分かるのか?また新たな疑問が生まれてしまった。
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