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「ん?」
白い粒がひらひらと舞い降りる中、薄ぼんやりした光が見えた。
月?
雲に覆われた空、見える筈がない。
何かのライト?
灯台のようにライトとか。
その光が曇った空に映し出されてるんだろうって。
「カラフルだから違うかあ……。あれ、気球?」
私は目を擦り、瞼を数回パチクリしてその光を見つめた。どうやらその正体は熱気球らしい。洋梨を逆さにした形には赤や緑の模様があった。
そう言えば、あの気球の下にはサッカー用のグラウンド。
私は無意識にその方向へ歩き始めた。
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