一家の朝

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 三つ目ののドアの前まで来ると    「そういえば、夕べ騒がしかったですよ~二人。1時前には静かになりましたけど…何かあったんでしょうか?」    翠は思い出したように緋色に訊くが  「別に~………あっ…いや…?妙によそよそしかったといえば…そうかもしれない。けど、あまり気にするほどじゃないと思ったから流したが?まずっかったか…」    考え込むような素振りをしながらドアを開ける。    部屋の中はベットに机、クローゼットが二つづつ左右対称におかれている。その中央に小さなテーブルを挟んで…      手に布切れを握り締めたまま大の字で寝ている少年と、 テーブルに突っ伏した眠り込んでいる少女。     「なんだぁ?この有様は…」  近づいて握り締めている布切れをじっと見つめる。  (雑巾…だよな、これ)    雑巾…らしき物を掴んだまま死んでいる?少年の頬を軽く蹴りながら   「蒼慈(そうじ)…何やってんだよ、朝だぞ~」 「…ぅうん…ん…?兄貴………あれ?」    瞼をこすり腕時計を見て、    「…ぅあ゛ぁぁぁ!!?」    ガグガグと震えながら絶叫。  それに反応するように起きる少女に絶叫少年は慌てながら    「桃華(ももか)っ!ヤバい、朝だよ朝っ!ヤバいよっ、終わるどころが…こんなの兄貴に見られたら~…」       「どうなるんだ?」    固まる蒼慈の肩に手を置き、微笑みかける緋色。    
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