第1章
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「多分もう帰って来れないんだろうな…」 俺は自分の部屋を見渡した。 昨日まであった勉強机や本棚もさっき引っ越し業者の人がバラしてトラックに積み込んだ。 クローゼットの中ももう空っぽでなにもない。特に思い入れのある町じゃないけど、一応産まれ育った町だ。 道を歩けば思い出の場所の1つや2つはすぐに目にとまる。
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