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{Kazune side}
翔の愛機であるF22Dが煙と火を噴きながら墜ちていく。
「レイヴン2、脱出しろ!」
俺は叫ぶ。
しかし、応答がなく脱出する気配もない。
何やってんだ、アイツは?
もう既に高度は1000メートルを切っている。
と、そのとき、レイヴン2のキャノピーが吹っ飛び、座席が射出された。
・・・ふぅ・・・一安心・・・じゃあねえなぁ・・・こりゃあ
どうも変だ。パラシュートは開いてんだが、風に流されてるみたいだ。
・・・もしかして気絶してんのか?
だとしたら、危ない。
下手したら翔の頭がマッシュポテトになっちまう。
そうこう考えているうちに、翔は地上に降り立った(と言うより落下した)。
そう。敵地に。
はぁ・・・
馬鹿なの?死ぬの?死ねば良いのに・・・
まぁ、その話は置いといて、だ。
仲間だし、親友なので取り敢えず助けなければ。
「ふじお、聞こえる?」
管制塔を担当している藤岡に連絡する。
「はいはい~?」
「翔が落とされたんやけど。」
「はぁ・・・空挺部隊出動、てこと?」
「そゆこと。物分かりが良いね。」
「ありがとう(笑)」
「じゃあ、日下部送るから残りの敵を掃除して。」
「りょーかい」
通信を終わると俺は残りの敵機を落としにかかる。
残っているのは二機。
俺は機首を180度反転させ、距離を空ける。
2000メートルほど距離が空いた所で機首を再び敵機に向ける。
案の定、雑魚どもはオレのケツに食らいつこうと追ってきてやがる。
馬鹿だ(笑)
長距離味噌に切り替えて、敵機を二機ともロックオンする。
「あばよ、雑魚どもが。地獄に落ちろ、粕。」
俺はそう言い放ち、味噌をぶっ放す。
味噌は白煙を引き、敵機のコックピットに直撃する。
敵機は木っ端みじんになった。
脱出する暇も無かっただろうな。まあ、どうでも良いけど。
「ふじお?こちらレイヴン1。掃除は完了した。」
「了解。もう日下部が向かってるから。」
早く来てくれ。
翔の場合、直ぐに死にかねんからな。
↓翔の愛機であるF22D
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