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雨は嫌いだ。
鬱な気分が増すからだ。
俺の休み時間の使い方は、ライトノベルを読んで過ごしている。
今日は雨だ。
外で遊びたくて疼ってるやつらが、教室でチャンバラをやっている。
――うるさい。あと数日で卒業だぞ……自覚あんのかよ
とは思っても口には出せない。
ボコラレルノが目に見えている。
俺にだって、友達がいないわけではない。
ちゃんと『普通』の人間と同じように過ごせている――――はず。
「よ、岩瀬!」
そう声をかけてきたのは、保育園の頃から一緒で、なぜだか高校まで同じという、金子孝明だ。
「なんだ、金子か。いまいいとこなんだから話し掛けないで」
「なんだとはなんだ!せっかくこの俺様が声をかけたのだぞ?有り難く思えよ~」
「うるさい」
「なんだなんだ?今日はノリが悪いぞ?いわちゃん」
ったく、あいつらと同レベルかよ………。
駄目だ!教室から出よう。
そう思い、席を立つ。
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