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霞は退いてある程度の距離を稼ぎ、一息つく。
「ふぅ、これなら大丈夫やろな」
ここまで来るのに多少の追手はあったものの、霞は持ち前の速さと統率力でなんなくまいている。そして兵糧庫に振り向いた時、ズンっと地面が揺れた様に感じた後爆発がおきた。
流石にこれには霞も目を丸くした。
「うわぁ……夏彦もえらい派手なもん作るなぁ。こりゃ向こうさんはえらいこっちゃで」
実は先程置いた樽は事前に夏彦と真桜が作った樽爆弾で、前回よりも格段に威力が高い。
以前の黄巾とは比べ物になら無い威力と爆発音に中央にいる両軍は呆気に取られた。味方である魏軍も、前回より威力が凄い事に驚いているのだろう。
その時、向こう側の丘から鬼兵隊が雄叫びを上げながら横から突撃。これに意表を突かれた袁紹軍の体勢は一気に崩れ始めた。
「おぉ~、やっとるなぁ。ならうちらもやったるか!」
「「「おぉぉぉぉ!!」」」
この掛け声の後、夏彦の反対側から攻撃を仕掛けた霞達によって袁紹軍は挟撃された形になった。
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