2189人が本棚に入れています
本棚に追加
霞達が上手く爆発を起こした直後、俺達はすぐに行動を開始。今は反対側の霞と挟撃する形になっている。
数での圧倒的有利で敵兵達は勝てると思っていたようだ。周りの敵兵達はすでに逃げ腰だ。
「なっ何でだよぉ!数じゃあこっちが上なのに!押されてる!」
「袁紹様はすぐに勝てると言ってたのに!」
次々に聞こえてくる袁紹に対する不平不満。人間というものはすぐに勝利に酔う。そして数さえ集めれば大丈夫というよくわからない自信を持っている。
だがそれを砕けば人は弱く、脆い。特に今の様な人間は。
「うぬら腰抜けが我ら鬼に敵うと思うてか!我らが剣の錆になりたくなくばさっさと退けぃ!」
ありったけの声を出して俺は言う。ちなみに突撃の際、俺は鬼兵隊に各々体につけている面をつける様に指示を出した。相手をより一層恐がらせるために。
皆が皆鬼の姿をしているのはなんとも壮観だ。
今回の奇襲のために黒覇は置いてきたが、一気に駆ける俺に続くのは数多の鬼の集団。それが烈火の如く勢いで進んでくるとあっては向こうもたまったもんじゃないだろう。
「うっうわあぁぁぁぁぁぁ!」
「逃げろぉ!食われるぞぉ!」
思った通り効果はてきめん!まぁ……別に食いはしないのだけど。
最初のコメントを投稿しよう!