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俺達鬼兵隊は烈火の如く突き進む。一人一人が確実に敵を斬り倒し、屍の道を作り出す。こちらにも確実に被害が出ているのが否めないが……。
見ると怜蘭も必死に合わせようとしているが、やはりどうしても動きがぎこちない。あいつは元々は春蘭の様なタイプだし、数日しか全体で鍛練出来なかったから仕方ないっちゃ仕方ない。
とか考えながら進んでいくと敵陣から銅羅が鳴り、敵兵が退きはじめた。
すでに敵はあらかた片付いている。士気はがた落ち、平地なのでおそらくたいした奇襲等も無いだろう。桂花や風、稟やねねの軍師組が直前に斥候を放っていたからこれは信用出来る情報だ。
退きながら攻撃してくる奴等を蹴散らしながら進むと反対側から攻めた霞隊を発見。向こうもこちらに気付いたのか手を降って走って来る。
「夏彦!またえらいもん作ったなぁ!うちらやなかったら巻き添えくらっとったで?」
「ふっ、だからこそ神速と名高い霞に頼んだのだ。実際にやってのけたしのぅ。流石霞だ」
「ハッ!そないに誉められたらうちかて本気の速さ見せたなるやん!神速の名は伊達やないとこ見せたらぁ!」
そう言って俺達を置いて追撃にかかる霞隊。
いやぁ、速いねぇ。
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