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秋蘭達に事の全てを伝えて一息。なにやらすでに報告は受けていたらしい。
「霞の隊から伝令が来てな。ちょうどお前が戻ってこようとしている時位か」
「もう華琳様にも伝わっていると思いますので今入るのは止めた方が賢明ですよ兄様」
苦笑いで言う流琉に頬がひきつるが、流琉の言う通りだろう。おそらく胸の中のモヤモヤを桂花を苛める事で解消してるだろうからな。
俺が入って地獄絵図になるのは目に見えて明らかだ。
「あはは……なら気長に雲でも見ながら待つとするかね」
「まったくお前というやつはどこまでもお気楽なやつだな」
「姉者も言えた義理ではないがな」
「なっ!//なななんだとぉ!//酷いぞ秋蘭!」
そんな姉妹のやり合いを見ながら背中に背負っていた斬鬼を地面に刺して一息つく俺の肩に季衣が飛び乗り、それを咎める流琉。
いやはや、戦の直後にも関わらずなんとも和やかで俺的に好ましいのだが……。
「華琳様ぁ!//もっとぉ!//」
「あぁ、本当に可愛い娘ね桂花。もっと苛めてあげるわ」
時折聞こえるこの声でまるで台無し。はよ終われって。
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