特大ドリルをへし折ろう!

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それから待つこと一刻半。ようやく入れるようになったらしい天幕に少し離れた場所に俺達はいた。 そういうのも、季衣や流琉に教育上悪いと思ったからだ……慣れてるみたいだけど。よく考えれば華琳の護衛なんだから当たり前っちゃ当たり前か。 その待っている間に俺は暇すぎて春蘭を弄っていると例によってまた肘鉄をくらい、またもや秋蘭に肩を貸してもらって先に行った春蘭達の後を追っている状況だ。 「ふふふ、お前は本当に学習しないな。そんなに姉者をからかうのが楽しいか?……気持ちはわからんでもないが」 ニコニコしながら言ってくる秋蘭に、俺は痛む横っ腹を押さえて笑いながら目を向ける。 「春蘭をからかう事で楽しく暇も潰せて尚且つ惚れた女の笑顔が間近で見れる。最高じゃあないか」 まぁ横っ腹が痛むのはそれの代価って事で。 「なっ!//……ふぅ、お前は本当に面白い男だよ……本当に」 一度顔を真っ赤に染めるが一息つく事で多少赤みの落ちた顔のままに穏やかな笑みを浮かべる秋蘭はとても、いやかなり綺麗だった。おかげで仕掛けたこっちが魅せられてしまったわ。 その後それに見とれてしまった俺はぼ~っとしたまま入ってしまったためか、何故かめちゃめちゃ華琳に怒られた。
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