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何とも言えない淋しさと切なさで憂鬱になっている時、私の部屋の戸が叩かれる。
トントン!
「市いるのか? お前の愛するパパだけど入るぞ」
聞き慣れた声。いい加減な軽い男であり超女ったらしの私の父親。
娘の私がいうのには少しシビアだけど、顔がもし綺麗じゃなかったらこの人に生きてる意味ってあるのかしらって考えさせられるほどの人間。
「ダメ! 今パパと話する気分じゃないの」
「何それ? まぁいいや、パパ今からちょっと出かけるからな! お前もあんまり部屋ばっか篭ってないでたまには外に出てチャラチャラしろよ」
「しないわよ! 私とセバスチャン様の大切な時間を邪魔しないで」
「パパとの時間は大切じゃないのか…」
扉の向こうでシクシクとした声が聴こえる。
あぁ~本当にうっとーしい。
どうせ女遊びに行くくせに。
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