不死の焔は消えない記憶と共に-Ⅰ-

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二人と、一匹は 人里を駆け回った。 老若男女。 様々な人々をつてに、尋ねて回ったが、特徴といえば “白い毛並み”と 首に付いている“鈴” しかないので、手がかりというには若干、拙いものがあり 有益と言える情報は、 聞けなかった。  __現在 一軒の、茶店の外の席にて ふたりで、腰掛ている所だ 「ふー、こいつは参ったぜ…ここまで歩き回って戦果がゼロか。」 頭の後ろに手を回し、呆けた顔をしながら空を仰ぐ魔理沙。 夕刻時、茶店の通りは オレンジ色の夕日で薄く染まっている。 「…左肩がこった…」 お茶を、すすりながら 左肩を軽く回し、憂鬱そうに呟く妹紅。 白猫は 膝の上でまるくなっていた。 「もしかしたら…」 「あ?」 「こいつの飼い主は、ここには居ないのかもしれないぜ。」  
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