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軽く乾杯をした後
二人は杯を口元に持ってゆく
「……ふぅ…まったく、今日は疲れたよ」
「ふふ、たまには人里に下りてくるのも悪くないだろう?」
「!ぐっがふっ!!」
途中で飲んでいた酒を
勢いよく吹き出す妹紅。
「まったく、お前ときたら…私が言わなければ、何処にも行かずにここでじっとしてるか、あのお姫様と殺し合いごっこ、とやらをしてるだけだからな…。」
「げほっ!!まっ魔理沙と同じことを言うなっ!!」
「ほう、あの魔女もお前にそう言ったのか…」
「うっ…」
「ふふ そう邪険に捉えるな妹紅、私も魔理沙もお前を卑下して言ってるわけじゃ、ないんだ。」
「――――――っ…」
「一気飲みは健康マニアのお前の信条に反するぞ。」
「……私は別に……」
「鰻美味いな、…ん?」
「…私は別に、人が嫌いなわけじゃない…」
「……ああ知ってるさ。」
「人が怖いわけでもない…」
「知ってる。」
「……でも、人が好きなわけでも…ない」
「おっと、それは自分を勝手に正当化してるだけの
下手な嘘に過ぎんな。」
「っ…そんなことはな「私は。」
慧音は
妹紅の言葉を途中で遮り
まっすぐな瞳で
私の瞳を覗き込んできた。
月明かりの下の慧音の整った顔ははっきり見える…
慧音の…顔が近付いて
え?慧…音なに…を?
「私はな、妹紅のことが大好きだぞ」
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