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「………ふぁ………」
幻想郷のどこか――
ここは、人里離れた、迷いの竹林。
その竹林の中
人目を忍ぶようにぽつん、と
古めかしい庵が一軒、
建っていた。
「………」
そこの庵の主でもあり、
たった一人の住人でもある
妹紅[モコウ]は、
庵の隙間から差し込んできた
朝日の光に、眼をしかめる。
「………起きる」
むくり、と布団から
身を起こし
背伸びをする。
井戸で顔でも洗いに行くかな。
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