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朝食を食べ終えて、俺達は家を出て学校に向かった。
と言っても美香の中学校は別のとこにあるから途中までだ。
「お兄ちゃん、今日は試験なんでしょ?」
「そうだよ。まぁやれるだけやるさ」
「お兄ちゃんはなんでそんな頭良いんだろぉ。私なんか全然で……」
全然でとか言いつつも美香は実際、学年で五番以内に入るくらい頭が良い。
「大丈夫だよ、美香は頭良いから。もっと努力したら俺なんかあっという間に抜かせるよ」
「本当?私ね、もっともっと勉強してお兄ちゃんと同じ高校に行くの!そしたらお兄ちゃんと毎日一緒に学校行けるでしょ?」
にこーと笑う美香の顔はまるで天使のようだ。
ここまで健気かつ可愛い子がいるだろうか?
いや、いる訳がない!
美香と話ながら学校に向かうと、すぐに分かれ道に着いた。
ここで美香とはさよならだ。
美香は何度も何度も名残惜しそうに手を振りながら、学校に向かった。
美香を見送ってから、俺も学校に向かって歩き出した。
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