精神科医西山望のカルテ

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「そう……辛い事、思い出させちゃったね。 ごめんね……」   (この子、嘘ついてる……)   ももは、診察室の中を見回した。   デスクの横に、精神内科なのに、何故かメスやら、医療器具が置かれてある……。   「ここって、精神科なのに、こんなの、置いてあるんだ……」   「あぁ、仕舞い忘れ。たまに、外科の外来、こっちでやるから……」   「ふぅ……ん。 あ、先生、もういい……?  友達と約束あるんだ」   「いいわよ。お疲れ様……。 なんか、あったら、いつでも連絡して……」   「判った。じゃあね」    望の部屋   望は、パソコンで、ももの家庭状況、事件の内容、状況などを調べていた。   「ただいま、望……」   同棲相手で、同じく精神科の医者、藤堂宏だ。   二人は、医学生時代から付き合っていた。   宏は、望の後から抱き着いた……。   「お帰りなさい……」   「また、あの子の事、調べてんの……?」   「もう、終わりにする……、ご飯は?」   「済ませてきたよ。デザートは望を食べようかな………」   「宏……、やめてよ……!」   「今日は、いいだろ……」   二人は、キスし続け、体を求めあうが、望がそれを遮った。   「だめよ……まだ、シャワー浴びてないの……」   「俺も浴びてないから………」
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