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(更に3年前、もも13歳……、事件の後)
猛の病室のドアの前、花を置いて帰ろうとすると、偶然にも、病室のドアが開き、猛の父親と、鉢合わせとなる……。
逃げようとするももに、猛の父は、声をかける。
「ももちゃん、だったんだ、やっぱり。
いつも、お花、有難うね……」
「い、いえ……、あの、お兄ちゃんは……?」
「会わない方がいいだろ……、今、起きてるけど」
「一言、お詫びさせて下さい……」
「詫びなんか、それをしなくちゃならないの、猛の方だよ……。 ま、でも、どうぞ……。
猛、ももちゃん、来てくれたよ……」
ゆっくりと、部屋に入ってく……、ベッドに横たわった猛の姿を見つけると、頭を下げた。
「もも……。よく、来てくれたね」
ももは、更に、猛に近づく……。
「お兄ちゃん。体の方は……どう?」
「今日は、気分がいいよ……、ももは、あれから、少し落ち着いた?」
「ごめんなさい。取り返しのつかない事しちゃって……」
「悪いの俺の方だよ。ごめんね、傷付けるつもりじゃなかったのに……」
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