短編集1 太陽

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 遊歩道で、彼女はまるで人生を堪能してる様に軽い足取りで歩く。 「音楽っていいよねー」  今時珍しいくらいに純粋な少女。  僕は、彼女に対してどこがと吐き捨てる様に言う。  ただ家が近くという理由だけで、付きまとって来る少女。  何だよ、何なんだよ。鬱陶しい。  キラキラとした笑顔を、僕に向けるな。  その栗色の髪も、生き生きとした黒い瞳も、人生全てが輝いてると思う様なその歩調も、止めてくれ。  僕に、近付かないでくれ。  嫌過ぎるんだ、その、眩しい姿が。
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