第四話

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「ありがとうって……可笑しいよ?」 「いいんだ。ありがとう」 クイーンが笑いながら問いかけたことにジャックは小さく首を振る。 「あ~腹減ったなっ早く飯行こうぜ」 「じゃしっかり療養してね」 キングとクイーンは口々にジャックに挨拶すると部屋からバタバタと出て行く。 「騒がしいこと。あら?エースまだ何か用なの?」 憎まれ口をボソリと叩いたオライアンがまだ部屋に残っていたエースに尋ねてくる。 「うん、俺」 エースはジャックに目をやる。 「ごめん、エース……僕は怖かったんだ」 「……」 エースの言おうとしたことがジャックには分かったのか、彼は先に口を開いた。 「狼が生きてないって……生きてないって分かって……誰かに操られてるって分かって……だから、それで……いたたまれなくて……怖くて」 ジャックはあの時、向かって来た狼を倒すことが出来なかった。避けて反撃することは容易な問題だったのに。
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