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「さぁて、な」
それでもはぐらかす人和。
「天和、気にするなよっ今日は記念日なんだぜ!!」
「記念日?」
キングが嬉しそうに言ってきたことも事を知らない天和にとっては意味不明でしかない。
「そうだ。記念日なんだ。気にするなよ!」
エースもキングに便乗して偉そうに言ってみる。
「記念日よね?ジャック!!」
クイーンも隣に座るジャックにウインクしながらそう言った。
「うん」
ジャックもソレに微笑みながら返す。因みにジャックの傷は既に全快している。
「変な奴等だなぁ」
「お前が一番変なのかもよ?」
地和すら何事もなかったように座っていて食事をとっていた。
まぁ地和が事を知っていることは他のみんなは全く知らないのだが。
ロンは天和が一人だけ知らないことをその場の雰囲気で何となく理解したみたいだ。
「ま、いいけどよ」
ちょっとだけ不服そうに言う天和だったが、どうでもいい感の方が強かったらしく、食事をし始めた。
その日は、温かな笑い声が響いた最高の“記念日”となる。
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