47人が本棚に入れています
本棚に追加
『ゆ、ゆ、ゆゆ許してください!ここ殺さないで!下さい』
債務者の言葉にため息をつく学。「何言ってんだコイツ」葛之葉は苦笑いで学に視線を送る。
『答えになってません。…松崎さん、貴方が嘘つきのどうしようもないバカだってのが、よくわかりました。で』
学もタバコを取り出し火をつける。
松崎に煙を吹きつけながら言う。
『貴方が今からとる行動は、3つしかありません。いいですか?貴方が契約を履行する、連帯保証人に返させる、親兄弟に返させる。どれですか?』
『わ、私が返しますよ!当然…』
『へ〜〜〜え??オレたちから逃げ回るアンタが、今すぐ一括弁済できたら、2人で大通りで裸踊りしてやるよ』
『い、今すぐなんて!250万円なんて無理です!ら、らら来月!来月のボーナスで…30万…35万くらいは…』
「やっぱバカだコイツ」学は松崎の顔の横のビルの壁にタバコを押し付けると、ニヤリと笑う。恐怖の表情の松崎。
『もう一回説明してやるよ。アンタはもう、そんなステージにいない。こっちはとっくの昔に”期限の利益を喪失“してんだよ。その代償の罰は、遅延損害金込みの一括弁済だ…連帯保証人に返してもらう』
葛之葉に視線を送る学。葛之葉から解放される松崎…だが、今度は学の足に縋り付く松崎。
『そ、そんな!困ります!面倒見てやってる会社の後輩なんです!…アイツ来月2人目の子供が生まれるんです!家族ぐるみの付き合いがあるし…来週バーベキュー行こうって…』
舌打ちをし、縋る松崎を蹴飛ばす学。「あがっ」と言い血を吐き、震える松崎。爆笑する葛之葉。
『そんな事情、ぜ〜んぶ知らねーよ。オレからの電話を全部無視し続けた、お前のことなんて、考えてやる必要ないね。…なぁ?もしアンタが逆の立場だったら、許してやるのか?あぁ?!』
学の眼光に、たじろぐ松崎。
泣きながら土下座し、ごめんなさい、ごめんなさい…と繰り返す松崎を放置し、無慈悲に踵を返す2人。
『恨むんなら、金を返せない自分を恨むんだな』
ナレーション
”まぁ、なんだ。ご利用は計画的に〜…なんて。しない方がいいよな。借金“
ーーーー
タイトル、ムービー等
ーーーー
最初のコメントを投稿しよう!