『流星ロケット』

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「よし、そろそろ帰ろうぜ」 一馬がそう言うと他の三人も分かったように頷く。 「ってことで、変態ーー俺ら帰るからな」 「変態じゃねええええ!!!!ってもう帰るのか?」 ちょっとだけ、ほんの一瞬ソラは寂しそうな表情を見せた。 「うん。ほんとはまだ遊び足りないけど、五時になったら家に帰るように言われてるから」 その小さな表情の変化に気付くものは誰もいない。翔は自らの門限の規則をただソラに説明した。 「ーーそっか。ならしょうがねぇな」 ソラはそう言って小さく笑い返す。 「また、明日も来るからさ。ここにいろよな」 「今度はもっと高等なロケットの飛ばし方、教えてよね!!」 一馬と美香はそう言いながら、ソラから離れていく。もちろん、ソラの返事なんか聞くことなんて構わずに。ただ明日も変わらずソラが来てくれると一瞬も疑わなかった。 「ばいばーい」 元気よく手を振りながら翔たちはどんどんとソラの視界から遠ざかっていった。 「お前、こんなとこで油売ってる場合なの?」 ひどく冷たい女の口調がソラの中から聞こえてきた。 「レヴィーナ……」 その鋭いレヴィーナの声に震えたような声でソラは返す。
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