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「……いいじゃねぇか。どうせやることなんてねぇんだし」
ソラは逆に開き直ったように空を仰ぎながらそう言った。
「……」
レヴィーナと呼ばれた声が今度は押し黙る。
「俺、また明日もここに来たい……」
「ソラ……同じところにいたら直ぐにバレるぞ!!!」
ポツリと呟かれたソラの声にレヴィーナは一喝した。
「いいよ。どこに逃げたってどうせ……」
「ソラ!!!!」
「俺はどうせ殺されるんだ!!裏切り者は始末する……それが組織のやり方だから!!」
レヴィーナの声を最後までソラは聞かなかった。正確に言ってしまえば聞きたくなかったからかもしれない。
「だからもういいんだ……」
絞り出すようなその言葉にレヴィーナは何も言えなくなる。
全て分かっているつもりだった。彼は大切な相棒で契約者。
苦楽を共に生きてきた強い絆で結ばれていると思っていた。いやーー多分それに違いはない。
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