『流星ロケット』

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「……ここに居たのか……」 夏の夜風がソラの頬を掠めたかと思えば、そこには空気が凍ったかのように硬直した空間が広がっていた。 「捜したぜ。手間、掛けさせやがって……」 不機嫌そうな声がソラの後ろ姿に投げつけられる。 「なんだ。もう来ちまったんだな……しかも抹殺者はお前かーー」 ソラは後ろを見ないまま、その声の主に返す。 「……エース」 振り返った先に立っていたのはエースだった。まだ年端もいかない幼い姿をしているのに刺すような冷たい視線をしていた。 「相変わらず、女みたいに可愛いなぁお前」 わざとバカにしたような口調でソラはエースにそう言った。エースは鬼の形相でソラを睨み付ける。 「空間別離!!!」 空間が一気に凍りついて、緋一色に染まった。 そこから瞬時に手のなかに大剣を造り上げ、エースはソラに剣を容赦なく降り下ろす。 「……容赦、ねぇなぁ……!!」 スレスレで交わすも、ソラの額からは冷や汗が一つ、流れていた。
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