『流星ロケット』

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「…知らねぇ… ただ、水の中から出てきた変態だ」 一馬は率直な答えを友人たちに正直に伝える。 「コラコラコラ、オレの名前が知りたいとか少しはねーのかお前はよ」 「ない」 男の言葉に一馬は即答する。どっちかと言うとこんな怪しい奴には関わりたくないのが本音だった。 「まあ聞けよ。オレ様の名前はソラ・ハクトだ」 「…ふうん」 ソラ・ハクトと勝手に名乗りを上げた男に一馬は興味なさげに生返事をした。 「で、ソーラン節はここで何してたのさ?」 翔の方は興味津々と言った感じでソラに尋ねる。最も名前は合っていないが。 「ソーラン節じゃなく、ソラな。ウン、オレはここで寝てたのさ」 「……寝てた?水の中で??」 美香が唖然としていた。それはそうだろう…人間なら、まずは水の中で寝たりしない。 それは人間として可能な域に含まれていないからだ。 「そうだ。水の中は気持ちいいぞぉっ まるで魚になった気分だっ」 「…ごほん」 「……あ゛」 ソラと違う声の咳払いが微かに聞こえた気がした。ソラは思い出したようにバツが悪そうに顔をしかめる。
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