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「認識番号28705。速やかに出てこい」
人から造られたヒューマノイド。
彼らは人の声で話す。
死体から要らない部分を捨て、機械を埋め込まれて生きている屍。
道具として扱われるヒューマノイドには感情がない。
しかし社会用に造られたヒューマノイドには感情が教えられている。
それは人が手を加えている故に微妙に不自然なものだが…
手を加える事なく、彼ら死体が自然に復活すれば普通の人間と近い存在になれるのだ。
その原因は菌もしくはウイルス。
まだ深くは解明されていないが、死体の状態がまだ未熟(腐りかけや死んですぐ)であればその特殊な菌に寄って『甦り』の様な状態になるのだという。
そして、その原因を持つ人間がエリカ・ライソン。
彼女は研究員に捕まり、実験やサンプル採取に使われようとしていたのだが、運良く監禁ゲートからは脱走出来た。
しかし、
「はぁッ…こっちもッ!?」
恐らく、彼女の首にかけられた首輪のようなもののせいだろう。
監禁ゲートから出た瞬間、アラームが館内に鳴り響いたのだから。
捕まった際に着せられた真っ白なワンピースみたいな服を翻して横路へ入り前後から迫るHⅡ(ハンターヒューマノイド)から逃げる。
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